食を通じて命を見る

東城百合子先生。自身の闘病体験から自然食健康運動を起こし、健康な「生活」のあり方を伝え続け、令和2年に94歳でご逝去。月刊誌『あなたと健康』の発刊や料理教室を通した彼女の教えは今も各地で引き継がれている。昔人は栄養不足で体を壊したが、経済成長後の日本は食べ過ぎで皆体を壊している。今の家庭には「生活」がない。丹精込めてやっていた掃除、洗濯、料理を疎んじ、添加物と電子レンジで包丁すら使えない大人を作ってきた。

食べるものを通じて命を見ることが「生活」の本質。日本人はお天道様(命の源で太陽も育てた命の原点)を仰いで生きてきた。お天道様が育てた米麦、野菜、魚や海藻など、宇宙のエネルギーを抱き込んだ旬の食物をその季節に応じていただく。

命・心・魂、そういう人間の根っこを意識して、病気を寄せない食事、自己免疫力を引き出し自然治癒力を高める食事、について我らは学びなおさねばならない。

前の記事

報道の自由