会津漆器の未来展 2019
2018年10月に第一回「会津漆器の未来展」を開催し1年が経ちました。
会津漆器の市場は、昭和から平成に時代が移り変わる頃を最盛期とし、平成17年頃に最盛期の7分の1程度を割り込み、以降は横ばいで推移する状況が続いています。中でも特に厳しいのが、木地の13分の1、漆塗の32分の1という会津漆器の技術の原点とも言える分野です。
近年は、売り手が中心となって新ブランドを立ち上げたり、職人自らが企画した完成品を個展等で販売したり、新たな取り組みや試行錯誤が続いていますが、会津漆器の未来を明るく照らすような見通しには至っていない状況にあります。
従来、販路を作るには、東京など大都市で開催される展示会や個展などを活用するのが一般的でしたが、国内・海外から集まるさまざまな素材・技術・商材にうもれ、私たちが伝えたいことはなかなか伝えきれない現実がありました。一方、地元に目を向けても漆器店は観光客向けの商いが長く、地元の生活者の暮らしの道具としての視点に欠けたものづくりが主流となり、生活者との距離は遠ざかっている現状にあります。《開催趣旨》
AIZU VISIONは、会津漆器の原点である「木」と「漆」の価値や意味を、地元の生活者に再認識頂き、暮らしの道具として愛して頂き、重宝されるものづくりを目指しています。そしてその先に繋がる外の方々に会津に来て頂き、漆のある会津の暮らしぶり、この地の風土、食文化、ものづくりの現場に触れて頂き、その意味や価値への共感と、その伝え手や売り手が生まれる、そんなサイクルの形成を目指しています。
木地師・塗師・蒔絵師などの作り手と売り手とが連携し、年に一度「内と外」に向けて、この会津で製品を発表し続けることで、その目的を実現したいと考えています。
《展示会の概要》
会 場 : 美工堂 蔵1階 会津若松市西栄町6-30 TEL: 0242-27-3200期 間 :
平成31年10月12日(土)13:00~20日(日)16:00
(最終日10:00~16:00、他10:00~18:00)展示物:会津の作り手による「木」などに「漆」を施した、暮らしの道具
◯ギャラリートーク
10月12(土) 15:30 開場 16:00~17:30 トークセッション