グレート・リセット

非営利財団「世界経済フォーラム」がスイスで毎年1月に開く通称「ダボス会議」。1971年に始まり、今や世界100以上の国・地域からグローバル企業経営者、国家元首、政治家、学者、ジャーナリスト、宗教指導者ら数千人のエリートが参加し、資本主義・技術革新を基調とした、地球や人類の諸問題を討議し、人類が目指すべき未来のシナリオを示してきた。2021年のテーマは「グレート・リセット」。各国は、大戦後に夫々に経済成長を目指して現在に至るが、多くは多様な課題に直面して困窮している。そこで従来の社会システムを全リセットし、未来社会に相応しいベクトルで再構築しよう、というもの。

コロナ禍においては、先端医療・IT技術を背景に、従来にない社会システム作りも進められている。1月にマスク着用やソーシャルディスタンス等、全てのコロナ対策規制の「撤廃」を決めた英国。一方、同じ時期に、欧州初の「ワクチン接種義務法案」を可決した墺国。各国の歩調が乱れる中、既成システムをどうリセットして、ウィズコロナ時代により良い地球・人類の未来を生み出せるのか、当に不易流行の意識が問われる。

もののふ

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